映画「あんのこと」で河合優実さんが最優秀主演女優賞を受賞されましたね!
この映画を見たときから河合優実さんは日本を代表する女優さんになるとわたしは確信してました。
受賞された映画、あんのことは現在アマプラでも配信されているので、気になって見たというかたも多いと思いますが、この映画、実話に基づいて作られているの知っていましたか?
わたしは、こんな重いストーリーがこの世の中にあっていいのかと衝撃を受けました。
新聞記事がきっかけでこの映画が作成されたことが調べてわかったのですが、その実際の新聞記事内容は2020年6月の朝日新聞だったそうです。
そこで、あんのことが元になった2020年6月朝日新聞の新聞記事内容はどんな内容だったのか、あらすじのどこまでが実話なのか気になる人が多いかと思います。
そこで本記事は
- あんのこと実話で新聞記事内容は2020年6月の朝日新聞?
- あんのことのあらすじは?
- あんのことどこまでが実話?
について調査してまとめてみました。
興味のあるかたは読み進めていってください。
あんのこと実話で新聞記事内容は2020年6月の朝日新聞?

映画あんのことが元になった新聞記事は、2020年6月の朝日新聞にありました。
内容はこちらです。
少女ハナは小さいころから母親から虐待をうけ、小学3年で不登校になる。
11歳、12歳には母親から売りをやらされ、身体を売りはじめ、14歳でヤク中になり逮捕へ。
薬物依存症の自助グループを仕切っている刑事と相談に乗ってくれる記者に出会い、ハナは変わっていきます。
不登校だったので、中学は卒業しておらず、夜間中学に通うことに。
母親からも離れることができ、介護の仕事もつくことができました。
しかし、コロナのせいで社会との関わりが絶たれ自助グループ、職場、学校という希望を失った。
2020年5月4日未明に、東京、繁華街の道でぶっ倒れているのが見つかる。
このとき25歳で、自ら命を絶った。
この新聞記事は、一人の少女「ハナ」(仮名)の壮絶な人生について書かかれており、このハナという少女を、映画では「あん」に置き換えて制作さたようですね。
内容について深堀していきたいと思います。
少女ハナについて
主人公、あんのモデルとなったのは、2020年6月の朝日新聞の記事になったある一人の少女「ハナ」です。
新聞記事に登場するハナ(仮名)が、あんの題材となった人物。
2020年の5月4日に自ら命をたたれています。
彼女が生きていれば、今30歳ぐらいだと思われますね。
コロナがなかったら彼女は今も生きているのかと疑問になりますが、わたしは生きていると思います。
彼女はクスリをやめることができていたし、変わりたいというしっかりした気持ちがあったから。
ただ、人との関係を閉ざされ、希望を見失いどん底まで突き落とされ、そこから這い上がる気力がでなかった。
そんなときに、信頼できるだれかの支えがあれば何か違っていたんだろうなと悔やまれます。
人は一人では生きていけず、サポートしてくれる周りの人あってこその自分なんだとも思いましたね。
元刑事や母親の現在
監督は実際にこの記事を書いた記者に複数回会って、実際に話をきいて映画に落とし込んでいったそうです。
この記者は、あんのことでも登場する刑事(今は元刑事)にもあったことがある方。
今考えれば、元刑事も母親も生きているんですよね。
ハナがなくなった今、どんな思いで生きているのかも気になるとこ。
2020年の出来事なので、そう昔の話ではないですよね。
たびたびニュースで子どもの虐待がとりあげられていますが、それはごく一部であり、裏にはその倍の人数の子どもが苦しんでいるのかなと思うとやるせない気持ちになります。
そんな子どもを一人残らず見つけ出すことができ、環境を整えてあげれるようになるのはいつになるのかな、私が生きているうちになってくれればいいなとも思いますが、考えるだけでも先が暗くなってきますね。
コロナでたくさんの人が路頭に迷っていて、うつ病や自ら命を絶った人が多いというのは知っていましたが、実際に記事を読んで、自分は他人事でしか思ってなかったことに深く反省しました。
こんなことが、この同じ日本で起きていたなんて考えられません。
でも厳しい現実がそこにはあったのだと思い知らされ、この過去を忘れてはいけないということを深く考えさせられました。
あんを演じた河合さんは「これを本当に見てほしい人には届かないだろう。」とコメントされていますが、それがこの映画の真髄ですよね。
実話であることを知って自分はなにができるんだろうや、日本の政治や制度についても考えましたが貧困というものは複雑すぎます。
トーヨコキッズと呼ばれている子どもたちは、あんのような生活をしているのかと想像してしまいました。
あんのことのあらすじは?

どこまで実話なのかを知るまえに一度あらすじをおさらいしていきましょう。
そのうえで、どこまで実話なのかを解説していきますね。
この映画を見てない人でもわかるぐらい、わかりやすく紹介していくのでご覧ください。
あらすじ①母親からの虐待・小学4年生のときから不登校
彼女は、小さいときから母のネグレクトや暴力を受けていて、貧乏な家庭環境で育ちました。
食べるものに困った彼女は、いろんなスーパーで万引きを繰り返すことになり、先生や学校の友達にバレて学校へ行くことができなくなる。
小学4年生といえば、9歳くらい?ですよね。
学校へも行かず、児童相談所にも介入されなかった?と気になるところですが、実話なのでそうやって見逃されている子どもが現実にいるということが驚きです。
小学生のときから教育を受けていないので、読み書きができません。
戦時中とか、昔の人で文字がわからない書けないという人はいますが、この若さで同じ日本人で現代に読み書きできない子どもがいることがありえない。
教育をうけていないので、問題をどう対処したらいいかも、手段も方法もわからないのだろうな、教育をうけることはそういうことにも繋がっているんだなと思いました。
あらすじ②12歳から母親が売りを強いられ、14歳からヤク中に
母は売りをしていますが、お金のたしにするために彼女にも売りをやれと言い、それに従うしかない生活。
14歳のころにお客さんからクスリをすすめられ、それ以来ヤク中になる。
彼女の母も学校へ行かなかったのでしょうか。
稼ぐ手段が売りのみ、問題が起きたときに解決する方法や手段をしらなかったのかな?と思いました。
祖母がいますが、足がわるくて動けず。
生活保護もうけていたのかな?など疑問ばかり浮かんできます。
すべてが衝撃的な物語なんですけど、夜に中学生が出歩いていたら補導されません?
なにかの介入があったら・・・!と思いますが、どこにもひっかからず、くるとこまできたんですね。
こうやって隠れた貧困があることをわたしたちが知らないだけで、たくさんスルーされているのかもしれません。
そして母も同じように虐待をうけていたのかな、貧困が貧困を生んでるな・・・なんて物思いにふけってしまいました。
あらすじ③ヤクで逮捕
お客が薬物摂取後になくなり、その場にいたあんは警察に捕まってしまいますが、そこで運命を変える刑事と記者に出会います。
逮捕をきっかけに、彼女がまともな大人と出会うことができたきっかけですね。
学校へも行けないあんからしたら、正しい道を教えてくれる大人との出会いはなかなかないです。
逮捕されたことは、マイナスなことですが、それをきっかけにまともな人間とたくさん出会って人生をやり直してほしい!
「変わりたい!」という気持ちが彼女にはあったのがよかったなと思いました。
ここからハッピーエンドをだけを願うばかり。
あらずじ④自助グループへの参加から人生が好転していく
刑事が仕切っている自助グループを紹介され、参加することで彼女の人生は徐々に明るく変化していきます。
彼女はそこでで記者にも出会いました。
この記者は、刑事が性加害をしているという噂を調査するために近づいていましたが、彼女と刑事と記者は仲良くなり3人でカラオケに行ったり、ラーメンを食べに行ったりと友人関係のように発展していきます。
彼女は薬物を辞めることに成功。
実家から必死に逃げてきてシェルター施設へ入居。
記者の紹介のおかげで介護施設で働くことが叶い、売り以外の収入を彼女は初めて得ます。
義務教育を受けてこれなかったが夜間学校へも通うことができ、人との関わりをさらに持つようになった。
「あー、このまま、このまま、何もないまま進んでほしい!」と願いながら見るしかありませんでしたよ。
これ以上彼女を苦しめないで!と思うばかりでした。
あらすじ⑤コロナで人との関わりを失う
学校、職場、自助グループと、希望にみちた生活を送っていたあんですが、コロナになり学校も職も失ってしまい、人との関わりを閉ざされました。
嫌な予感はしていましたが、やっと人生好転できたはずなのに・・。
閉ざされた世界になってから、自殺者やうつ病になる人も増えたのはニュースにもなっていたので知っていました。
彼女もその一人だったんだと思いました。
わたしはそのとき、なにを思っていたのか考えましたが、海外旅行に行けない、人と遊びたい、楽しくない・・・そんなちっぽけな文句をたれてましたね。
もっと深刻で、苦しんでいる人がいるということを知らなかった自分が情けない。
あらすじ⑥刑事の逮捕
記者は、刑事が更生者へ性加害しているというリークがあり、それを確かめるために近づいていましたが、それが本当であることに記者は気づき、刑事の逮捕に至ります。
あんはその事実を知りショックを受ける。
記者は彼女に「なにもされなかった?」「あんちゃんにも、その目的で近づいたのかも。」となげかけますが、ショックのあまり逃げ出してしまう。
はじめて知った信頼できる人間に裏切られる気持ち、でも刑事を信じたい気持ちの葛藤が渦巻いていたと思います。
自分にもそのために近づいたの?やさしさはウソだったのかと。
コロナでさらにおいうちをかけられる。
あん頑張れ・・・!
あらすじ⑦隣人から子どもを預かるも母親に見つかる
人との関わりが絶たれ、ひきこもりがちだったあんだが、急に隣人から子どもを預かってほしいと押し付けられてしまいます。
最初は戸惑いましたが、子どもへ愛着がわくようになり食事を作ってあげたり、公園に連れて行き一緒に遊んだり、部屋にはおもちゃが増えていきました。
子どもが苦手な食べ物をメモしたり、かなり献身的に。
生きがいを取り戻した彼女でしたが、道でばったり母親に出会ってしまい「ばばあがコロナでしにそう。」という理由で彼女を実家へ呼び戻す。
母は豹変し、無理やり子どもを取られ、ころすと脅し、再び売りをしいられたあんは、子どものためにも売りをしてしまうことに。
あー最悪!とうとう見つかってしまったかと思いました。
もう、なんで。ここからハッピーエンドの希望はなくなりましたね。
彼女はいい子だから、子どもを守ろうとするよね、そうなるよねとも思ってしまいました。
ここでだれかに頼って助けを求めることができることができたら変わっていたのかもしれない。
あらすじ⑧子どもを奪われ、飛び降りる
売りから実家にもどったあんは子どもがいないことに気づき、母親に聞くと「うるさいから役所に電話したら、自相がきて連れて行った。」と言われてしまい、彼女は住んでいたシェルターに戻りベランダから飛び降りてしまう。
記者はそれを知り泣き崩れました。
刑事は「薬物のせいでしぬひとはほとんどいない。しぬよりまた使いたくなるから。彼女がしんだのは、それまで積み上げてきたものを自分で壊してしまった、自責の念。彼女はくすりをやめられていたんです。」と泣きながら話す。
あー。ついに彼女の糸がきれてしまった。
なんとなく途中から予想はしていましたが、なんとも言えない感情になりましたね。
あらすじ⑨子どもの母親再登場
預かっていた子どもの母親がここで再登場。
彼女が残したメモ(子どもが苦手な食べ物や、アレルギー)をみて、感謝していると言う。
お墓参りをしたいというが、母親が遺骨をとりにきたが墓はないと思うと言われ、母親は子どもと二人で帰っていく。
ここで物語は終了します。
この母親は無責任に他人(あん)に子どもをあずけるような人なのに、また子どもと過ごしているということが不安でたまらないと思いました。
この母親の今後も想像してしまいますよね。
そして、あんの母親は遺骨をどうしているのか・・・ちゃんと大切に、自分のやったことをどう思っているのか。
気になるところですが、くずすぎるので考えたくもないです。
あんのことどこまでが実話?

あんのことは「こんなことが本当に現実社会に起きているの?」とショックを受けると同時に、どこまでが実話なのかも気になりますよね。
いろんな記事をみて調査してみた結果、
- 母親からの虐待、不登校だったこと
- 母親から売りをしいられていた
- ヤク中になり逮捕された
- 刑事と出会い自助グループ、職場、学校という希望を手にいれた
- コロナで人との関わりを失い自決した
上記のことが実話であることがわかります。
逆にフィクションであるところとして
- 子どもを面倒みていた
- あん(ハナ)がなくなる前に刑事が逮捕された
という点については実話ではないと言われています。
ノンフィクションだから、自分がなにか足しすぎてもいけないと監督は思いながら制作されている、関係者から実話に近い!と評価されていることから、このフィクション部分以外はすべて実話だと思われますね。
彼女の思いを大切にしたいという気持ちのあらわれかもしれません。
子どもを面倒みていた
「子どもを面倒みていた」ということはフィクションであるとインタビューで語っていました。
これを知り私は少しほっとしましたね。
だって、今まで頑張ってきたあんがコロナのせいで心が潰れた。
さらに子どもという希望がでてきたのをまたもや踏みつぶされてしまったのかと思ったからです。
大切に思う子どもをとられる気持ちは計り知れないし、わたしは子どもをもつ親なのでわかる。
これ以上ないくらい彼女をずたずたにしてしまうのかという気持ちで見ていたので、それがフィクションであって、少しはわたしの気持ちは救われました。
しかし実際にあん(ハナ)の心はずたずたで、修復不可能だった結果、飛び降りてしまったのうでしょうけどね。
刑事の逮捕はあんがなくなった後
映画では、刑事が逮捕されるのはあんが自決を決める前でしたよね。
これはフィクションなんです。
刑事が逮捕されることは本当にあったことなのですが、それはあん(ハナ)がなくなった後のこと。
なので実際のあん(ハナ)は知らずにあの世に行ったということになります。
レビューや考察では、あんは、刑事の逮捕を知りショックを受けてなくなったという説がありますが、実話ではそれはないということになりますね。
信頼している人に裏切られた、利用されかけたという心の傷は、実際のあん(ハナ)は、負っていはいなかった。
それを知りわたしは少しほっとしましたね。
同じように虐待されて育った子どもは、その子どもにも同じことをする傾向があると言われていますが、あんはそうじゃない人間だった。
あんは虐待されて育ってきたけど、小さな子供をちゃんと世話をし、愛情をこめて育てる強さがある女の子だったということを描きたかったのではなかとわたしは思いました。
あんのこと実話で新聞記事内容は2020年6月の朝日新聞?まとめ
あんのことは実話で元ネタとなったのは2020年6月の朝日新聞に載った新聞記事内容。
その新聞記事内容は、一人の少女の壮絶な人生について書かかれており、それがあんに置き換えられ制作されました。
あらすじから実話なのは
- 母親からの虐待、不登校だったこと
- 母親から売りをしいられていた
- ヤク中になって逮捕された
- 刑事と出会い自助グループ、職場、学校という希望を手にいれた
- コロナで人との関わりを失い自決を選んだ
ということ。
逆にフィクションであるところは
- 刑事の逮捕は事実ですが、それはあんがなくなった後だったこと
- 子どもを預かったこと
です。
コロナがあけて、閉ざされた世界になっていたことなんか忘れさられそうな世の中ですが、あんのように苦しんだ人たちがたくさんいたといことを思い出させてくれるきっかけとなる作品です。
同じ日本に住んでいるのに、こんなに格差があり、これが現実にあるというこを知ったと同時に自分はぬるま湯につかっていることを思い知らされましたね。
日本の社会がもっとあったかく、人と人の関わりの大切さ、支え合える構造になっていくことを願うばかりです。
お読みいただきありがとうございました。